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今回はブラック企業が多いことで有名な人材業界の中でも「ここはやばい」と話題の本物のブラック企業で働かれていた中村さんのお話を紹介します。

人材派遣会社での社畜のような営業生活

私が勤めていた会社は、建設業などの現場における管理・監督や図面や設計をする専門職の方を主に派遣する人材派遣・人材紹介の会社でした。

大まかに紹介すると1代社長で会社を大きくしてこられた、まさにトップダウンの激しいワンマン社長が経営を行う会社でした。それだけならよくある中小企業の一つに過ぎないかと思いますが、その実態が本当にひどかったんです。

ワンマン社長が君臨する最悪なブラック企業の実態を面接時から退職時までの時系列順にこれからご紹介しようと思います。

違和感は面接の時点からあった

サービス業で働いていたのですが、給料のよい仕事について稼ぎたいと思いちょうどよい求人があったので応募したのがこの会社との出会いです。WEBからの応募で事前に書類選考はなく即面接でした。

面接でまず驚いたのが、今時こんなギャルみたいな社会人いるの?という金髪にマツゲバサバサのスーツを着た女性でした。会社のイメージが「がくっと」下がったのですが、人は見た目で判断してはいけないと思い直し面接に臨みました。

面接では体力に自信があるのか、辞めないのか等と聞かれて若干「この会社大丈夫?」と思ったのですが、営業会社ならそんなものだろうということでその際はスルーしました。

結果として面接は無難に聞かれたことを受け答えたところ、無事に内定通知を頂き、転職をすることが決まりました。この時は高給が見込める企業への入社が決まり、かなりうれしかったですが、今振り返ると地獄の始まりだったんです。

面接時の嘘と入社後に感じた違和感

営業職として入社して驚いたのは人が全然いないことでした。実は面接の際には私が配属される営業部には営業社員が数名いると聞いていたのですが実際には課長補佐が1人だけしかいなくて驚きました。

その時点で「だまされた」と思ったのですが、入社前に辞められたのかもしれないと自分に言い聞かせることにしました。

入社研修らしいものは5枚ほどの営業規定と挨拶やマナーなどの一般常識も含まれたマニュアル用紙のみ。しかも、その中身は『〇〇はしてはいけない、した場合は〇〇円の罰金』『営業歩合の〇%カット』などの禁止事項と罰則ばかり。

しかもその中には、上司への提出書類の誤字や期限遅れをしない様にといったものまでありました。こういったものを見ると今までどれだけ酷い社員がいたの?と思うほど当たり前のことまでが厳しい罰則つきで書いてありました。

業務においては簡単なトークマニュアルが渡され、早速練習がてら電話していくようにとのことでOJTがメインでした。なので、いわゆる研修というものは受けずにいきなり実践投入されました。

毎日の確認電話と長時間労働に疲れる

企業への飛び込み営業はほとんどなく、基本的には会社にある顧客リストへひたすら御用聞きのように求人情報がないかの確認電話でした。

派遣業法では、派遣として紹介する人材と派遣先企業との事前の面接は行ってはいけないと定められているのですが会社はそれを無視。派遣先企業での仕事内容と派遣人材側のスキルがマッチしないとお互いしんどいからということで、どんどん面接をセッティングして紹介していました。

勤務時間は9時~19時(内1時間休憩・1時間見込み残業含む)で、最初の1か月は遅くとも19時には帰れておりました。しかしこの勤務時間に関しては仕事に慣れてくると日中は営業活動をして書類作成は夜や朝一にするものだと当たり前のように残業をする様にほのめかされました。

そうなるとあっという間に早く出勤して、夜は終電ぎりぎりまで会社で仕事という生活に傾きました。営業会社はある程度激務だと感じていたのですが、これは激務過ぎだな・・・と感じるとともに徐々に私の心身は蝕まれていきました。

おかしいなと思ったことはまだまだあります。

理不尽な罰金制度と毎日の監視

日報を毎日提出するのですが、日報に誤字が1ヶ所でもあると罰金3000円でした。正直、誤字はないに越したことがないとはいえ、この罰金制度は理不尽だし、高額すぎると感じて徐々に会社への不信感が募りました。

しかもこの罰金の対象になるのは、日報だけではなく、契約書の作成において誤字含めミスがあるとその対象となっていました。しかも一日に契約書をチェックいただく部署に社印押印で出せる枚数が決まっており、それを超えても罰金が発生。

とにかくお金、お金、お金で行動を監視され、規則にがんじがらめに縛られ、拘束時間が長く精神的にも肉体的にもかなりキツイ職場でした。特に、営業社員より内勤社員の方が人数が多く、営業がさぼらずに仕事をしているかと毎日内勤メンバーが監視をしておりました。

そんな毎日管理されていて、言いたいことも言えない環境で働いていると社内では気が休まる瞬間はなくかなり肩身が狭い思いをしていました。

現に転勤で来られた先輩は精神を病んで、顔面神経痛になっておられ最終的には仕事ができないと半ば強制的に自主退職に追い込まれて辞めていかれました。

異常な給与計算方法と会長様

色々とおかしいところがある会社だったのですが、特に違和感を感じたのが、営業職の給与制度です。当時私が働いていた会社の営業職の給与制度は「固定給+歩合給」だったのですが、この歩合の定義がかなりあいまいでした。

それにそもそもの話になりますが、この歩合給の項目に関しては給与明細上は「会長賞」という名で割り当てられていました。何それ?ってかんじなのですが、「これがワンマンのブラック企業か!」という感じです。

ちなみに社内ルールとして社員同士でお互いの給料の話しは絶対にするなと口を酸っぱくして言われていました。役職が上でも給料が部下より少なかったりするケースもあるようで、ひがみやっかみの原因になるからだともっぱらの噂です。

ちなみに先ほど話した、「会長賞の」会長というのは会社の創業者であり、社内において絶対的な存在でした。その結果として社内では会長のことは「会長様」と様を付けて呼ばなければならない暗黙のルールがあり、これを違反すると罰則がありました。

会長様のいうことは絶対で、会長様の秘書や側近が営業や総務などに会長様からの指示を伝えたりします。彼・彼女は会長様の分身のような存在なので、「会長様のご子息だと思って接しろ」とのことで、書類の催促や言い訳に口答えはもってのほか。

会長室には秘書や側近社員以外は入ることが出来ず、「会長様にお会いできることは非常に名誉ある事」と、マインドコントロールの様に言い聞かせられました。ここはテレビの世界でよく目にする北朝鮮のような世界だな・・・と感じておりました。

派遣法を無視したブラック企業の実態

職場の環境や制度以外にもブラック企業だと感じた点は、たくさんありますが、中でも派遣スタッフの待遇です。

まず、この会社の派遣スタッフとして働く人の中には何年も昇級していない人も多かったです。それにそもそも企業との契約金額が少ないこともあり、最低賃金を割ってはいないもののこれで生活できるの?という金額の人ばかり。

一番驚いたのは、企業に紹介する人材について、持病を隠して紹介して契約したケースがありました。契約後業務スタートしてしばらく後に持病の隠ぺいはばれ、そのスタッフは、現場があわず持病を悪化させて途中での契約終了となりました。

このスタッフに対しても、契約途中で終了するなど「無責任すぎる」、「社会人としてどうかしている」、「途中終了による損害分を請求する」などかなり脅していました。人材は財産というような考えは全く考えられず、会長様のために会社の利益こそ命というのを目のあたりにした瞬間でした。

頑張っても認められない

入社して半年も経つと責任ある仕事をどんどん任されるようになり、実力を認められたという見方もできなくないですが、実際には上司が転勤になり上が誰もいなくなったので自分がするしかなかったというのが実情でした。

そんな環境で一人で歯を食いしばって頑張って、契約をまとめて会社に貢献をしても褒められる事はほとんどありません。しかもそれどころか、重箱の隅をつつくような細かいことを日々指摘され叱られて、頑張っても、頑張っても認められるとはありませんでした。

給与に関しても朝から終電まで働いてるにも関わらず、めちゃくちゃいいかと言えばそうでもありません。毎日職場と家の往復をしているだけの生活になり、何のために苦痛に耐えて働いているのかが分からなくなっていました。

要領がよく割り切って仕事ができる人には向いているのかもしれませんが、私には耐えられませんでした。そうして間もなく1年という頃に、突然の転勤の辞令。しかも1週間後にはという急な話しです。

NOと言えない環境下での辞令にYESと回答する他ありませんでした。

ただでさえ会社と家の往復で寝に帰るためだけに帰っているようなものなのに、転勤で地元から離れ、会社が用意する物件に入居させられる。これではますます社畜として働かされると、正にどん底に突き落とされた瞬間でした。

転職辞令後に退職後決意

当時は実家から通勤していたのですが、日々日付が変わってから帰宅する私は、手入れをしていても肌はボロボロの吹き出物だらけ。疲れとストレスから口周ヘルペスが出来ては治りの繰り返しでここへきての転勤話が出てのストレス性胃炎。

私の心身の変容具合についに母親がそこまでして今の職場に固執することはないし、さすがに今の会社は辞めた方が良いと言うほどでした。

会社自体は、帰れるなら早く帰った方が良いという方針を掲示してはいるものの、書類作成を含む雑務は日中にする仕事ではないという理不尽ぶり。当然有無を言わさず残業するしかありませんでした。

それに夜だからこそ繋がるところに電話をする様になどと言われては、残業しろと言われなくても残業せずに帰るなど言える状態ではありませんでした。その結果として私は転勤して体がボロボロになるまで働いて倒れるか、自殺に追い込まれるほど精神的に疲弊するのではと思い退職することにしました。

退職の意思を伝えたとたん、即時退去に

退職を申し出たところ、その日のうちに引継ぎする時間もほとんどないままに、退職書類を書いてデスクを片付けるように命じられました。どうしてかわかりませんが、同僚の連絡先がプライベートの携帯電話にある場合は削除させられ、会社を出る際は同僚に挨拶もさせてもらえませんでした。

入社当初、人が入っても長く続く人がいないと上司から聞いていましたが、1年頑張ってみて理由がわかりすぎるほどにわかりました。逆に長く続けられることの理由が良く分かりませんでした。

自分がもし今後派遣社員として働く場合には、派遣会社をしっかりと見極めて働こうと思います。

現在31歳の現役のサラリーマン

一流と言われる私立大学を卒業しながらも新卒の就職活動に失敗してブラック企業に入社。

入社後には尋常ではない陰湿なパワハラの被害に遭い、嫌気がさして1年弱で退社して無職に。職歴のブランクあり、スキル無し、コネなしという状況で就職先が見つからず、スキルを身に付けるべくベンチャー企業(実態はスーパーブラック企業)にアルバイトとして入社。

2社目のベンチャー企業という異名を持つブラック企業はパワハラはないものの、激務・薄給(時給換算で500円以下)と典型的なブラック企業でしたが、その会社でWEB制作の技術を学び、その経験から現在の会社(非ブラックな中小企業)に引き抜かれました。

これまでの経験からブラック企業の実態、転職活動のコツ、無職並びにフリーターの就職活動周りに非常に精通しているので、こういった内容のコンテンツを随時配信していきます。なお、自身の過去の経験から労務問題には興味を持ち、隙間時間で社労士の資格勉強にも着手中。

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