

私が3年前にアルバイトとして勤務していたガソリンスタンドは長年プロパンガスの販売もしており、それが人気でした。
しかし、経営者が「プロパンガスの販売権利は譲渡したから3か月後からガソリンだけで運営してくれ」との一言でガソリンだけの販売になりました。
その結果としてプロパンガスを担当していたメンバーの人員削減が行われ、今までフルタイムで勤務していた方がぞろぞろと退職。
メンバーが激減したことに加え、店長はパソコンが使えない年配の方だったので請求書をパソコンで作れない状況でした。
そこでそのフォローを行うためにパートを雇うということになり新聞広告で求人が出されており、そこに応募をしたところ採用されました。
目次
私が入社を決めた理由
実は「ネットやアプリの求人サイトは信用ならん」という経営者の偏った考え方でこのご時世新聞広告の求人しか出させてもらえず私一人しか連絡がこなかったそうです。
このことを採用の際にさらっと言われ、不信感を感じておりました。それにも関わらず私が働くのを決めたのは、
- 土日祝休み
- 保育時間内の勤務でよい
- 即日就労証明書を出せる
という労働環境があったからです。特に自宅から徒歩5分の距離はとても魅力的でした。
覚えることが多すぎる
フルタイムの方からの引継ぎも1週間しかありませんでした。
この超短期間の間に掛け売りの方法や請求書発送等の一連の業務を覚える必要があったのでとても大変でした。
ちなみに請求書自体はパソコンで管理しているもののレシートの店舗控えを一枚一枚売り上げとして入力し、3枚転写式に印刷する決まりでした。
300件ほどある請求書を印刷するだけでも午前中を費やしたりしていましたので作業効率が悪かったです。しかも慣れるまではそれだけで一日が終わることも。
経営者は店舗の運営にはノータッチなのでこんな状況を知るわけもありませんでした。
それに作業効率が良くなるようにと新しいシステムを取り入れようとしても聞く耳は持ってくれませんでした。
店の売り上げの減退が明らか
私が働きだしたころの店舗は毎月、毎月売り上げた落ちていました。その理由は先述したプロパンガス事業の売却。
顧客の目減りは明らか
実はプロパンガス事業の売却以前はプロパンガスとガソリンを一括で購入できるので、顧客側の評価が良かったのです。そのため、固定のお客さんがいました。
しかし事業の売却により、そのメリットが無くなった事による客離れが大きかったです。
しかもそのスタンドに主に給油に来る方は昔から通っている年配の方が主流で、若年層の方はほぼいませんでした。
そういった方がいつまでも車に乗り給油に来るかといわれるとそうではないので、さらなる利用者の目減りは明らかでした。
必死の配達で帳尻を合わす
それでも運営が成り立っているのは企業の掛け売りが大部分で灯油の配達・建設現場の重機に軽油・ガソリンを配達でした。
ちなみにそれを担当していたのは店長と70才の男性。
夏の暑い時期でも雨でも配達はありますし、年度末の公共事業の工事が立て込む時期には丸一日配達業務に追われていました。
全ての仕事を一人で担当
事務と給油補佐で入った私はその二人が配達に行っている間は店舗に一人でした。その結果としてこういった業務を全て一人で捌く必要がありました。
- 配達依頼の電話
- 店頭に給油に来た車の対応
- オイル交換の車の対応
- 洗車のフォロー
- その他の事務作業
しかも別棟の事務所で請求書を作らなくてはいけない日もありました。どれだけマルチタスクが求められていたのでしょうか?
経営者も店舗にはガソリンを給油しに来るだけで売り上げのことには何も興味がない人でした。
そのため、店舗の労働環境や店舗の修繕に関心がなく、それられには一切お金を出してくれませんでした。
店長は更に悲惨
当時の店長は週6日のペースで朝の7時から19時半まで勤務していました。しかも年始の3日間、盆の3日以外は店舗を開けていたので、年間休日は60日程度。
その環境を経営者はわかっていてもさらに給与の減額を求めてきました。これはかわいそうでした。
しかも売上の大部分を占めている配達業務をやめ、従業員を全員切り、店長一人で運営しろという始末でした。挙句の果てには彼の社会保険料も一方的にカットする始末。
はっきり言ってコストカットという名のいじめです。
店舗が回らず、ついに倒産!
ちなみに肝心のガソリン販売は提携している企業に1社1社電話連絡をして見積もりを出すという形態でした。
しかし、人を減らす方針を経営者が打ち出したのでこの営業スタンスでは店舗が回らないのは明らかでした。
沈む船からの脱出を決意
店舗が倒産すると保育園に通わせるお金を稼げなくなるので、上の子が年少に上がるタイミングで下の子を幼稚園に切り替えました。
そして私は専業主婦になることを決意。新しい事務の方に私の二の舞にならないようにしっかり引継ぎをしている最中、年度末で倒産することが決まりました。
その頃の運営費は本当に底をついていて企業からの入金がないと給与も支払えない状況でした。そのため、長年の功績のある店長に退職金が支払われることもありませんでした。
社会保険すら払わない会社はアウト
私は彼のように社員でもなかったのですが、社会保険すら支払わないような会社は真のブラック企業なので絶対に入社するべきではないと思います。
もしあなたが労働待遇が悪い、給料が低い、従業員を社会保険にすら加入させないような会社で働いているのでしたらすぐにでも退職するのが一番。
そろそろ当コンテンツも終わりますので、最後にこのページでご紹介したようなブラック企業での勤務体験談がまとめられたページをご紹介しますのでぜひご一読ください。
現在31歳の現役のサラリーマン
一流と言われる私立大学を卒業しながらも新卒の就職活動に失敗してブラック企業に入社。
入社後には尋常ではない陰湿なパワハラの被害に遭い、嫌気がさして1年弱で退社して無職に。職歴のブランクあり、スキル無し、コネなしという状況で就職先が見つからず、スキルを身に付けるべくベンチャー企業(実態はスーパーブラック企業)にアルバイトとして入社。
2社目のベンチャー企業という異名を持つブラック企業はパワハラはないものの、激務・薄給(時給換算で500円以下)と典型的なブラック企業でしたが、その会社でWEB制作の技術を学び、その経験から現在の会社(非ブラックな中小企業)に引き抜かれました。
これまでの経験からブラック企業の実態、転職活動のコツ、無職並びにフリーターの就職活動周りに非常に精通しているので、こういった内容のコンテンツを随時配信していきます。なお、自身の過去の経験から労務問題には興味を持ち、隙間時間で社労士の資格勉強にも着手中。
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