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おそらく今このページをお読みのあなたは、ブラック企業には残業が多いということをご存知だと思います。

しかし、ブラック企業の残業、特にサービス残業の実態についてはあまりよく知られていません。なので、ブラック企業はサービス残業が多いとは知っていてもそれがどの程度の時間なのか、そして長期間サービス残業を強いられるとどんな気分になるのかはあまり知らないと思います。

そこで今回は長時間労働が強いられることで有名な建築系のブラック企業で働かれた筆者の知人のエピソードをご紹介します。

彼の建築系ブラック企業の体験談に目を通せば、ブラック企業のサービス残業の実態や建築業界の長時間勤務の実態が分かります。またブラック企業で長時間労働を繰り返すと最終的にどんな健康状態になり、私生活がどのように崩壊するのかもわかります。

下請けは元受けの奴隷

私が就職をした建築会社は私達に仕事を発注する元受けの計画通りに仕事を進めることが求められるいわゆる下請けでした。

その下請けをメインとする私の会社では元受け側に無理難題を突き付けられることが多く、プロジェクトが発生する度に現場が元受けの都合に振り回されるという問題がありました。

例えばある建築プロジェクトでは1班7人体制で、1日8時間就労、3ユニットで24時間稼働を行うプロジェクトがありました。ちなみに欠員の補充はされないので、誰かが体を壊したり、休んだりすると他のユニットのメンバーが無給で駆り出されることになります。

今思うとなかなか無理なプロジェクトを元受けから引き受けているものですよね。

作業内容に関してはプロジェクトが始まった時点では4トンユニック車にて所定の場所に荷物を運搬するだけの簡単な作業との事でした。

しかし、それは異なっており、実際に現場に入ると4トンユニック車での運搬だけではなく、機械と設備のメンテナンスやその他の雑務があるとの事でした。

しかもこれらのチェックは8時間分の4トンユニック車による運搬作業とは別の時間帯でやれとのお達しがありました。当然残業代もでないままに。

これには、私の班を含め他の班の方も唖然としてしまいました。

生活がかかっているので文句を言えない

さらにまずい点は今回のプロジェクトで扱う計器の使い方を知るものがおらず、メンテナンスをやるにもやり方が分からなかったのです。

さすがにこの話はまずいと思い、私の会社の現場責任者の方に、各班の班長が元請けの方に本当の話をして機械、設備の説明、講習等を要望してほしいと頼みました。

しかし、「今更そのような話を元請けの方に説明したら、何を言われるか分からない。それに、私が上司達に何らかの責任を取らされるかもしれない。

だから自分達で休憩時間や寝る間も惜しんで必死に覚えろ」と言われました。これには、さすがに各班の班長が反論したのですが、「逆らうやつは明日からいらない」と言われ、それ以上何も言えなくなりました。

結局現場のメンバーは渋々ながらサービス残業と休憩の返上を受け入れざるを得なかったのです。その出来事があった次の日から全班現場作業に入りました。

人員数に見合わない業務量

現場内に入ってみると、思っていたよりもだいぶ広く、機械や設備の数が多く、運搬する数も相当な量がありました。明らかに1班7人どころか9人近くは必要とする作業量でした。

この他にも、設備と機械メンテナンス等を覚えようとするととても間に合う量ではありませんでした。

ですが、設備、機械等は常に動いており、動作を止めることはできないので仕方なくその日は休憩、トイレ等も一切行かず走りっぱなしで次の班が出勤してくるまで作業をしていました。

作業を終えた後、現場責任者に人数が全く足りないと理由を添えて説明したところ、「予算は7人までしか出ないから7人でなんとかしろ」と言われました。この話を聞いて私達の班全員呆れました。

文句を言ったところで、何も変わらないし、最悪解雇にされてしまうかもしれないので、これ以上は何も言いませんでした。それからは、毎日休憩もなく、2、3時間サービス残業の日々が続きました。

離職者が増え、一人一人の負担が増える

サービス残業と上司からの無理難題が続くににつけ、プロジェクト開始から一か月間の間全班含めて10人近く会社を辞めていきました。

理由としては休憩がなく動きっぱなしのため体が付いていけないという人や、サービス残業が多すぎて嫌になったという人もいました。残った人達も気持ちが十分に分かるため無理には引き止めませんでした。

急に多くの人が会社辞めたため人員の補充が間に合わなくなり、1班5人で作業をやらないといけない時もありました。ですが本来は9人程度必要な作業のため、前のシフトの班が残業でカバーしないといけなくなりました。

私は班内で一番若く、一番現場先に近いため現場責任者から「この班はお前が残業してカバーしろ」と言われました。そこからは出勤日はほぼ毎日5時間程度残業して帰りました。

そんな日々を一か月近く過ごした結果、その当時は気づかなったのですが今思うと、睡眠不足に過労と現場責任者に対して彼女と忙しくて全く会えなかった事でのひどいストレスによる鬱状態になっていたと思います。

なかなかやめさせてくれない職場

ある日仕事が終わり家に帰ったとき、お風呂場の洗面台で久々に自分の顔を鏡で見た時に
びっくりしてしまいました。ひどくやつれた顔をしていました。また、体重も1か月ぶりに計ってみたところ10キロ近く痩せていました。

今の状態を知って、今後の生活をどうするかすごく悩みましたが、それよりもこのままでは私の体が持たないと思い、会社を辞めることにしました。

会社を辞めると決心した次の日に、現場責任者の方に会社を辞めさせてほしいと伝えました。ですが、「今やっている残業での他の班のカバーはどうするんだ、今辞められても困る」と言われました。

これには、「私も自分の身体に限界がきているため、これ以上は無理です」と返答しました。

それでも辞める事を認めてもらえなかったため、そこから2時間ほど話合いました。その結果、なんとか相手が折れてくれたため、3週間後に辞めるとの条件付きで辞められることになりました。

嫌味を言い続けられた3週間

辞めると決まってからはすぐに自分の班内の人達に報告しました。ですが、すぐに報告した事が仇となりました。今まで仲良く仕事をしていたため特段報告した後の事は考えておらず、素直に辛いから辞めるといってしまいました。

その結果、報告を聞いた時のみんなの顔が、少し苛ついた顔になり、そのまま無言で全員自分の前から立ち去りました。その次の日の仕事からは空いた時間があれば自分の班内の方から嫌味を言われるようになりました。

また、仕事が終わってからも現場責任者から多少の嫌味は言われたりしました。ですが、辞めるまでの辛抱と思い何とか3週間耐えて会社を辞める事が出来ました。

前職のストレスから彼女とも破局

会社を辞めたその後ですが、2か月間ほどは自宅での引きこもりになりました。朝起きると、前の会社での事を思い出して苛立ちと悔しさが積もり、とてもじゃないですが次の仕事についてと彼女との将来を考えている余裕はありませんでした。

そんな日々が続いたせいか、最初は献身的に支えてくれていた彼女が、次第に呆れてきて2か月経つ前にはとうとう別れを告げてきました。今の自分では引き留める資格はないと思ったので、説得はせず別れました。

それから一週間後、元彼女に振られてから色々考えました。そして、いつまでも悩んだり悔んだりして自宅に引きこもっていてはだめだと思い、新しい就職先を探すことにしました。

ついに理想の職場が見つかる

就職先を探し始めてから2週間後、必死にインターネットやハローワーク等で求人を探したおかげで条件のいい会社に就職することが出来ました。

新しい職場では、あまり残業がなく楽しく和気あいあいと仕事しており、もっと早くに今の会社に入れればよかったと思っている日々です。

最後にブラック企業から抜け出せた私からのアドバイスがあります。

それは何かというとブラック企業だと実感したらすぐに辞めることです。なぜなら、違法な労働時間や上司からのパワハラがひどいブラック企業で働き続けると私みたいに身体、精神がおかしくなるからです。

一度おかしくなると回復に時間がかかるので、「この会社やばい」と感じたら心と体がおかしくなる前に辞める決断をすることをお勧めします。

現在31歳の現役のサラリーマン

一流と言われる私立大学を卒業しながらも新卒の就職活動に失敗してブラック企業に入社。

入社後には尋常ではない陰湿なパワハラの被害に遭い、嫌気がさして1年弱で退社して無職に。職歴のブランクあり、スキル無し、コネなしという状況で就職先が見つからず、スキルを身に付けるべくベンチャー企業(実態はスーパーブラック企業)にアルバイトとして入社。

2社目のベンチャー企業という異名を持つブラック企業はパワハラはないものの、激務・薄給(時給換算で500円以下)と典型的なブラック企業でしたが、その会社でWEB制作の技術を学び、その経験から現在の会社(非ブラックな中小企業)に引き抜かれました。

これまでの経験からブラック企業の実態、転職活動のコツ、無職並びにフリーターの就職活動周りに非常に精通しているので、こういった内容のコンテンツを随時配信していきます。なお、自身の過去の経験から労務問題には興味を持ち、隙間時間で社労士の資格勉強にも着手中。

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