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私はこの三月まで公立中学校で教師として働いていました。両親が教師をしていて私も保育園児の頃から教師に憧れ続けていました。

国語科の先生になるために、高校は文系のコースを選び一生懸命勉強をし、教員採用試験では大学のネームバリューが問われると聞いたので有名私大に進みました。

大学でも立派な先生になるために、日本文学専攻で昼夜問わず研究を続け、ゼミでは卒業論文は優秀作として取り上げられました。

同時に4回生になって教員採用試験に集中するために サークル活動を辞め、これもまた一日中、教員採用試験用の塾で 受験勉強をしました。

とにかく物心がついてからは教員になることを前提に人生を過ごしてきたと言っても過言ではありません。

最初は使命感に燃えていた

最初に勤務した学校はとても荒れた学校でした。生徒がトイレでタバコを吸うは、教師に暴力を振るうはで、中には鑑別所行きになった生徒もいました。

そんな中、普通の生徒もいるわけです。不良達の指導や家庭訪問などを夜間にする合間を縫って、一般生徒への授業準備も抜かりなく行わなければなりませんでした。

生徒が荒れると教師間もギスギスし始め、平気で他の教師の悪口を言う先生や、あからさまに悪態をつく先生も出てきます。こんな感じで毎日気が抜けない職場でした。

しかも教師に求められる職務内容は下手なブラック企業の業務よりも酷かったと思います。この教育現場の労働環境の酷さの実態についてはこれからご紹介します。

どんなに働いても残業代が出ない

公務員だから当たり前!と言われがちですが、多くの先生方が 毎日夜遅くまで働いています。 私達の勤務時間が通常八時半~十七時と定められているのに対し、ほとんどの先生が七時半頃~二十二時頃まで働いています。

つまり毎日、六時間ほどのタダ働きをしているのです!

私が教師の頃は、時給換算にすると300円にも満たない給料で働いていました。 コンビニアルバイトの時給の半分にすら満たないお金で毎日、 先生方は頑張っているのです。

そして教師の仕事は残業が前提です。その原因は部活動です。始業前から朝練への指導にいかなければなりません。しかも放課後も十八時頃までは部活動で拘束されます。

もしも先生がいない時に部 活動中の事故や問題が起これば、監督責任として私達が責められることになります。だから生徒に任せるという選択肢はないのです。

部活動が終わり翌日に向けた準備や会議をしなければならないため、「確実に残業をする」ということが前提となっています。

そしてそんな環境のため、残業をしないことに対して周りの目がかなり厳しくなりますし、こういった陰口をたたかれます。

  • 「なぜ、あの先生は早く帰るの?」
  • 「あの先生には教育に対する情熱がない」
  • 「教師は生徒のために人生を捧げるべき」

こんな感じで働く時間の長さが「良い先生」であるかを計る指標のようになっていたりします。ですので容易に自分だけ効率よく仕事を終わらせて早く帰るということが難しい実情があるのです。

残業代が出ないということが、いつまでも仕事をするという環境につながっているのでしょう。仕事の効率化を図らず、毎日 ルーティーンワークのようにだらだらと残業を続けてしまっているのが、今の公立中学校の現状です。

土日も休めない

土曜日、日曜日も当たり前のように出勤します。

その要因の一つは部活動です。 特に野球、サッカー、バレーボール、バスケットボール、
吹奏楽部などのメジャーな部活動は保護者からの要望も強く、休日も一日中、指導に当たらなければならないということがよくあります。

それに対して支払われる手当は2000円程。遠征などに行くとその交通費や昼食代は実費のため、そんな手当などすぐになくなっ てしまいます。

そして部活動が終われば帰れるのかというとそんなことはありません。どうしてかというと、来週からの準備を土日の間にある程度済ませておかなければ平日の学校業務が回らないからです。

しかも学級担任になれば学級通信、体育祭などの担当を持たされていればその準備も必要。土日でも容赦なく保護者や地域から苦情、相談の電話が掛かってきます。

それらへの対応に回らなければならないことも多々あります。 そんなことをしているうちに気付けば定時が過ぎて、残りの仕事は定時外・・・なんてことはざら

そして残念ながら上の世代の先生方が「土日勤務が当たり前」だと思っている風潮もあるため、この労働環境は内部からでもなかなか変わりません。

自由な時間がない!

やることが多すぎていくら時間があっても時間が足りません。なぜなら毎日、授業の準備、生徒の指導、打ち合わせ会議、教室清掃、それに合わせて体育祭などの行事や卒業式などの式典の前には、別途会議を開かなくてはいけないからです。

それに定期テストが行われるたびに、丸付けもしなければなりません。一クラス40人いるとすると、それだけで二時間から三時間はかかります。そして多くの場合、五クラスから六クラス は丸付けをしなければなりませんので単純に5倍~6倍の時間がとられます。

クタクタになっても土日は部活動指導のため、自分のために取れる時間はほとんど皆無です。

しかも給料が安いので対して貯金もたまりません。そんな過酷な環境で毎日をなんとかやりくりしているのが公立中学校の現状なのです。

夢と現実のギャップに絶望

以上の労働環境の中、若くてキラキラした表情をしていた新任 教師もだんだんとしんどそうな表情に変わってきます。そしてそんな環境が「当たり前」で「変えられない」と悟ってしまい、絶望的な状況になるのです。

保護者の教育への熱意は年々増す一方です。我が子に質の高い 教育を受けさせたいと思うのは分かりますが、その熱意の押し 付けによって潰れてしまう先生がたくさんいます。

今の公立中学校の労働環境は完全に悪循環を起こしています。 子供のために頑張って働こうとしますが、あまりの負担で疲弊してしまい、仕事の質が下がることの繰り返し。

そんな環境の中、熱意を持って純粋に頑張る先生ほど潰れてしまう反面、ずるく上手に立ち回る先生ほど残っていきます。これでは教育の質の向上どころか、低下する一方です。

こういった状況に絶望し、真面目で志を持って教師になった人ほど心を病んだり、学校を辞めたりしてしまうのです。そんな先輩方を何人も見ていましたが、私もそんな一人になってしまいました。

教師を辞めて別の道を探すことに

働き始めて四年目、私の心身が限界に達しました。身体中に発疹ができ(「ストレス性の乾癬」と診断されました)、夜は眠れない、朝は布団から出られないという状況になりました。

正直心も体も限界でしたが、「担任を勤めているから!」という責任感だけ手間なんとか続けていましたが、とうとう昨年の夏場に辞表届けを提出し、昨年度で退職しました。

私のこれまでの人生の目標だった教師という仕事がこれほど劣悪なものだったのだとできれば過去に戻って教えてあげたいと思うほどです。正直疲れてしまい、最近まで休んでおり、今ようやく転職活動中です。

教育公務員という安定した立場を退いたことで失ったものは多かったですが、辞めなければ鬱になるか自殺をしていたと確信していますので、後悔はしておりません。

もちろん人間的な環境がいい学校は他にあるでしょうが、勤務内容に差異はそこまで無いと思いますので教壇に立つという選択肢はもうありません。

どの学校も忙しく、毎年多くの教師が忙しさから理想を見失って病んでいくのです。そんな環境で健全な子供が育つのだろうかと改めて思う次第です。

ちなみに、教師が転職活動に取り組む際の注意点と転職活動を通して異業界の仕事を得るコツについてはこちらのページでまとめております。

教師の転職活動の特集ページ

現在31歳の現役のサラリーマン

一流と言われる私立大学を卒業しながらも新卒の就職活動に失敗してブラック企業に入社。

入社後には尋常ではない陰湿なパワハラの被害に遭い、嫌気がさして1年弱で退社して無職に。職歴のブランクあり、スキル無し、コネなしという状況で就職先が見つからず、スキルを身に付けるべくベンチャー企業(実態はスーパーブラック企業)にアルバイトとして入社。

2社目のベンチャー企業という異名を持つブラック企業はパワハラはないものの、激務・薄給(時給換算で500円以下)と典型的なブラック企業でしたが、その会社でWEB制作の技術を学び、その経験から現在の会社(非ブラックな中小企業)に引き抜かれました。

これまでの経験からブラック企業の実態、転職活動のコツ、無職並びにフリーターの就職活動周りに非常に精通しているので、こういった内容のコンテンツを随時配信していきます。なお、自身の過去の経験から労務問題には興味を持ち、隙間時間で社労士の資格勉強にも着手中。

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