Pocket

ベンチャー転職の光と影とは?

圧倒的な成長をしたい、今の仕事よりもやりがいがある会社を求めてベンチャー企業への転職を考える求職者は年々増えています。

しかも最近では大企業の拍を捨ててベンチャー企業への転職を果たし、経験を積んでストックオプションで一儲けしたり、転職先の会社で様々な経験をしたのちに脱サラする人は珍しくありません。

この話だけを聞くとベンチャーへの転職は華麗なキャリアチェンジに思えるかもしれませんが、ここで挙げた例はあくまで光の面です。

光があるということは当然闇がありますし、ベンチャー企業に対して夢を見すぎないためにも転職前には光と闇の両面を知る必要があります

そこでこのページでは上場企業からベンチャー企業に転職した経験を持つ管理人がベンチャー企業のリアルや、あなたにぴったりな転職先を探すコツについてまとめてみました。

そのベンチャーに共感できるか?

これはIT系の上場企業から社員が5名のベンチャー企業に転職した経験がある管理人の見解ですが、ベンチャー転職で一番重要になるのは、そのベンチャー企業の理念や目指している方向性に共感できるどうかだと思います。

なぜ、ベンチャー転職において会社の方向性や理念への共感が必要かというと、ベンチャー企業には似たような人が集まるからです。

例えば、「世界に革新的なWEBサービスを作るITベンチャー」の場合、どうしてもその会社のメンバーは「世界に革新的なWEBサービス」を作ることに熱を持つ人が集まります。

逆に言えば、この理念に合わないと周りのメンバーのテンションについていけなくなるので、その企業で働くのが苦痛になります。

しかもベンチャー企業に集まる人は会社が掲げた理念の実現のためには奴隷のような雇用条件でも働く猛者ばかり。つまり、理念に共感できないベンチャー企業に転職すると望まない苦行を最悪な雇用条件で強いられることに。

この点を考えると転職前に給与が下がってでも「イキイキ」と働ける理念を持つベンチャー企業であるかどうかの確認をすることをおすすめします。

転職先の社長との相性が全て

理念と同様にベンチャー企業への転職で欠かせないのが社長との相性。

はっきり言って、ベンチャー企業というのは上場企業のように多くの株主のものではなく、創業社長の所有物です。つまり、ベンチャー企業は社長が決めたことが全てなのです。

しかもベンチャー企業の社長というのは個性が強い上に独断専行で物事を進めるので、振り回されることもしばしば。

この点を考えるとその社長と相性が合わなければまさに苦痛でしかないのです。しかも上場企業と違い、ベンチャー企業の場合は社長と社員の距離が近いです。

つまり、社長と直接仕事をすることもありますし、直属の上司が社長の事もあります。この点を考えると相性が合わない社長が運営する会社に転職をすると大変なことになります。

なので、転職を決める前にその会社の社長とあなたが合うのかについてはよくよく考えることをおすすめします。

ベンチャー転職の鍵はポジション

よく「ベンチャー企業では成長が出来る。」ということを聞くかもしれませんが、実はこれは半分事実ですが、半分は嘘です。

なぜなら、ベンチャー企業というのは大企業と違い、何もない環境だからです。つまりどうでもよい仕事やつまらない仕事も大量にあるので、それらを押し付けられることもしばしば。

しかも優秀なメンバーには役職や面白い仕事が降られますが、優秀ではない人材には雑用ばかりが降られます。要するに契約時の話は合ってないもの

どの会社も転職を決める際には雇用契約者を結ぶことになりますが、ベンチャー企業には雇用契約書はあってないようなもの。

例えば定時の業務時間が契約書では9時半~18時半だったとします。しかし、実態はその時間帯で帰宅できることはまずありません。

それに職種がエンジニアだったとしても人手が足りないベンチャー企業に転職をした場合、営業から経理業務まで担当することもあります。しかもひどい時には残業代も一切出ないこともあります。

要するに担当領域の面でも雇用条件の面でも契約条件はあってないようなものなのです。しかも本来は違法ですが、試用期間中には社会保険に加入させない、なんてこともあります

こういった点を考えるとベンチャー企業への転職では入社後に「条件が違う、聞いていない」なんてことは良く起こるのです。

夢を見すぎない

これはベンチャー企業に転職する際に一番気を配りたいことですが、ベンチャー企業への転職に対して「夢を見すぎないこと」です。

どうしてベンチャー企業への転職に夢を見すぎてはいけないかというと、理念はきれいでもベンチャー企業の実態はきれいではないからです。

例えば営業会社系のベンチャー企業の場合、転職の面接ではどんなに崇高なことを話していてもやることは地道なテレアポ、そしてアポが取れた企業への訪問営業の繰り返し、なんてこともあります。

要するに現場は泥臭いのです。つまり、日々の仕事自体には全くきれいさや華やかさはないのです。

また最高のWEBサービスを作る事を目指すベンチャー企業の場合、WEBサービスの開発のために深夜残業・休日出勤は当たり前です。

これらを考えるとはっきり言ってどんなに崇高なことを言っているベンチャー企業であっても、入社後は馬車馬のような働きを強いられます。

この点を考えるとベンチャー企業への転職に対して夢を見すぎないのも非常に重要になります。

自学自習が必須

多くの人がベンチャー企業への転職を希望する際の理由として「自己成長」や「やりがい」を出します。

この「自己成長」や「やりがい」というのはまさにその通りですが、実はどちらも得られないケースも少なくありません。なぜなら、ベンチャー企業というのは慢性的に人手が足りない会社なので、教育研修なんてものは原則的にないからです。

それになんでも自分で学んで自分でやっていく自主性が求められる上に経営者や直属の上司から無理難題を吹っ掛けられたりもします。

こうなると常に新しいことを自学自習することが転職後には求められます。つまり、自己成長というのは無理難題への対応や仕事の中で生じた適宜のキャッチアップから得られるものであり、決して自動で成長する訳ではないのです。

それにやりがいに関しても無理難題に対応することや自学自習を求められる環境を楽しめれば感じられます。逆にこういったことを嫌う場合は当然のことながら感じることはできないのです。

この点を考えると「やりがい」・「自己成長」というベンチャー企業への転職の際の2大理由は心持ち次第という話になります。

ちなみに元々大企業にいた管理人としては教育・研修はベンチャー企業よりも大企業の方がしっかりしているので、普通の人にとってはベンチャー企業よりも大企業の方が学べる機会が多いように思えます。

つまり、ベンチャー企業に転職する=「成長できる・やりがいがある」というのはまやかしにしか過ぎないのです。

優良な新興企業の探し方

このページではここまでベンチャー企業に転職する際の注意点についてご紹介しましたが、ベンチャー企業の選び方については特に取り上げてきませんでした。

それに当たり前かもしれませんが、「ベンチャー企業への転職」といっても規模や目指している方向は各社ばらばら。つまりベンチャー企業への転職をする際には「どこに転職をするのか」が非常に重要になるのです。

そこでここからはあなたに合ったベンチャー企業に転職するためにも転職前に必ずチェックをしておきたい6つのポイントを一覧にしてみました。

  1. 会社に共感できるか
  2. 社長についていけるか
  3. 働くリターンがあるか
  4. 生活が破綻しないか
  5. 現場の人と合うか
  6. ついていけるか

ここでまとめた6つのポイントの詳細については上から順番にご紹介します。

会社に共感できるか

まず1つ目にご紹介するベンチャーへの転職の際のポイントは「会社に共感できるのか、」という点。

この点に関しては、どんなに良い待遇であっても共感が出来なければ行くべきではありません。なぜならベンチャー企業というのはこれから新しい価値を作っていく会社です。

つまり転職を考えているベンチャー企業が作ろうとしている新しい価値や仕組みに対して共感を持てないと限界が来ます。

それにそもそもの話、ベンチャー企業は激務・薄給であっても理念でメンバーが繋がっていることが多い以上、その会社の理念や会社の方向性に合わない人材は遅かれ・早かれ排除されます

この点を考えると、ベンチャー企業に転職をするのでしたらまずはじめにその会社が目指している方向性や理念とのマッチ具合の確認は必須なのです。

社長についていけるか

2つ目にベンチャー転職で欠かせないのが「社長についていけるか」です。

はっきりいますが、ベンチャー企業に転職をすると基本的に社長の無茶ぶりに振り回されます。

よくあるものとしては勝手に社長が取ってきた案件にアサインされて、納期に間に合わせるために深夜残業や休日出勤。それに資金繰りの影響から給与の支払いが遅延する、なんてこともしばしば。

酷い時には社内メンバーが抜けることにより、抜けた分の仕事が全て残りのメンバーに振られる、なんてこともあります。

要するにベンチャー企業に転職をすると普通の会社では起こらないようなハプニングが何度も起こり、その対応を社長から命じられるのです。

この点を考えると、多少の無理難題を命じられてもその社長についていけるのか?、という点はベンチャーに転職する際には重要になります。

つまり、「この社長になら振り回されてもよい、異性なら付き合える、少なくとも理不尽な事が起きても付いていける」と思えるかどうかはチェックすることをおすすめします。

働くリターンがあるか

これは役員としてではなく、労働者としてベンチャー企業に転職する際のケースになりますが、そのベンチャー企業で働くことでどんなメリットがあるのか、については転職前によくよく考える必要があります。

実はベンチャー企業においては社長も社員も慢性的に激務に見舞われますが、社長と社員では決定的な違いがあります。

それは何かというと、創業者権益。つまり、ベンチャー企業の社長からすると創業期は馬車馬のように働いていても会社が上場すれば、株を保有しているので億万長者になれます。

翻って社員の場合はどうなのでしょうか?

当然、株は持っていないので創業者メリットは得られません。本来こんな状況にも関わらず、少ない給与でこき使われるのは割に合わないのです。

この点を考えると、○○なスキルが身につく、経営全般の知識が学べる、といったリターンが得られる環境であるのかについてはきちんと見極めた方が良いのです。

当然リターンがあれば多少の理不尽も受け入れられますが、大してリターンがないのでしたらその会社に転職をすると、「何も得られない・・・」といった不満から嫌気がさして早期離職をしてしまうことも考えられます。

生活が破綻しないか

ある程度の規模のベンチャーではない限り、ベンチャー企業に転職をすると基本給は下がります。こればっかりは仕方がありません。

しかし、絶対に考えたいのは年収のダウンによって生活が破綻しないかどうか。特に税金が重要になります。

例えばあなたが元々年収500万円をもらっていた人の場合、手取りは390万円くらいです。つまり、翌年度の時点で差額の110万円が請求されます。

このケースで年収が300万円のベンチャー企業に転職をするとどうなるでしょうか?

年収300万円から110万円が差し引かれる以上、使える金額は190万円。つまり、ある程度の貯金がないのでしたら財務破綻します。

この点を考えるとベンチャー企業に転職をする際は転職後に生活が破綻しないか、という点については転職前にきちんと確認することをおすすめします。

現場の人と合うか

例え規模が小さいベンチャー企業であっても社長と働く時間はそこまで長くありません。

それでは大半の時間は誰と働くかというと、ベンチャー企業の現場の社員です。しかもベンチャー企業の社員というのは実は優秀な人はごくわずか、という傾向があります。

この「優秀な人はごくわずか」というと、意外に思われるかもしれませんが、設立間もないベンチャー企業というのはとにかく人が足りません。

そこで白羽の矢が立つのは大手への内定をあぶれた学生やスキルが無くて転職もままならない20代後半から30代前半のメンバー。

つまり、現場の多くのメンバーは能力も自頭も水準以下のケースがほとんど

もちろん稀に現場にも優秀な人材が備わっているベンチャー企業もありますが、管理人の知る限り、大半のベンチャーは経営者並びに役員は優秀でも他は並み以下のケースがほとんど。

この点を考えると大企業である程度活躍していた人材からすると、直属の上司が無能で嫌気が指すことも考えられます。

なので、ベンチャー企業に転職をする際は転職先として考えた企業の現場のメンバーと交流をする機会を設けてもらうことをおすすめします。

ついていけるか

転職活動でベンチャー企業を受ける際に絶対に欠かせないポイントが、「その会社についていけるのか?」という点。特にこのついていけるかというのは、レベルの面・体力の面・モラルの面のそれぞれに関してです。

レベルが合わない会社は早期離職に

まずレベルの面に関しては、まれに超絶に優秀なメンバーが集まっているベンチャー企業があります。

こういったベンチャー企業の場合、普通の企業で働いていた人が入社をするとついていけない可能性があります。それに30代にも関わらず、上司が20代前半、なんてこともあります。

20代前半の超絶優秀な上司から詰められる・・・・

これがプライドの面できついのは言うまでもないはず。そこでベンチャー企業への転職を志す際はその会社のレベルが自分に合うかもチェックしたいですね。

激務と法令無視に耐えられるか

またレベル以外の面でいうと体力とモラルが重要。前者の体力はベンチャー企業の場合、深夜残業・休日出勤もデフォルトなので、これらについていけるかどうかが重要です。

この点を考えると体力に不安があるのでしたら転職は見送った方が良いかもしれません。またモラルの面に関してはベンチャー企業の場合、コンプライアンスなんて概念は原則としてありません。

そのため、法律的にグレー、またはアウトなこともしばしばやっているので、その会社の手口を見て好きになれるかも重要になります。

つまり、転職先としてベンチャー企業を選ぶのでしたら、レベルの面・体力の面・モラルの面という3つであなたの基準に合う会社を選ぶことが欠かせないのです。

最もベンチャー転職で重要な事とは?

このページではここまでベンチャー企業に転職する際の注意点とあなたに合ったベンチャー企業を転職先に選ぶためのポイントについてまとめてきました。

正直な話、ここまでの内容はどれもベンチャーに転職する際に重要になりますが、決して最重要ポイントにはなりません。

無茶ぶりに対応できないと厳しい

それではベンチャー企業に転職する際に何が重要かというと、無茶ぶりに答える素直さとばかばかしいことに対応できる柔軟力です。

つまり、その場、その場で降りかかってくる困難を適切にさばける対応力があるかどうかがベンチャー企業への転職の成功と失敗を分けるのです。

なぜ、この対応力がベンチャー転職において不可欠かというと、ベンチャー企業は大企業と異なり、安定性がないからです。

極端な話、中核となる飯の食い扶持もない以上、毎日、毎晩、新しい飯の種を見つけるための工夫が求められます。それに会社によっては社長の朝礼墓参に付き合わされることもしばしば。

この点を考えると成熟した企業では絶対に発生しないようなトラブルをその都度解決することを楽しむような「Welcome Trouble」という姿勢がベンチャー企業に転職するのでしたら非常に重要になります

逆にもしあなたに「Welcome Trouble」の精神がないのでしたら、ベンチャー企業への転職は控えた方が良いかもしれません。

ブラック企業にはご注意を

ちなみにベンチャー企業の中にはベンチャーとは名ばかりで革新性もないビジネスを最低賃金以下の条件で回している会社もあります。

こういった企業は一般的にはブラック企業と呼ばれており、ベンチャー企業に転職する際はブラック企業に入らないことが重要になります。このブラック企業の見極め方についてはこちらのページでまとめているので、よろしければ目を通してみてくださいね。

ブラック企業であるか否かの診断基準

現在28歳の現役のサラリーマン(3社目)

日本で10指に入る名門大学を卒業しながらも新卒の就職活動に失敗してブラック企業に入社。

入社後には尋常ではない陰湿なパワハラの被害に遭い、嫌気がさして1年弱で退社して無職に。職歴のブランクあり、スキル無し、コネなしという状況で就職先が見つからず、スキルを身に付けるべくベンチャー企業(実態はスーパーブラック企業)にアルバイトとして入社。

2社目のベンチャー企業という異名を持つブラック企業はパワハラはないものの、激務・薄給(時給換算で500円以下)と典型的なブラック企業でしたが、その会社でWEBマーケティングの技術を学び、その経験から現在の会社(非ブラックな中小企業)に引き抜かれました。

今の会社は以前のブラック企業と比べると激務ではなくプライベートに充てる時間が出来たため、過去の自分のようにブラック企業と関わったがために心身がボロボロになる人が一人でも減ることのお手伝いが出来ればと思い、当ブログの運営を決意。

自身の経験からブラック企業の実態、転職活動のコツ、無職並びにフリーターの就職活動周りに非常に精通しているので、こういった内容のコンテンツを随時配信していきます。なお、自身の過去の経験から労務問題には興味を持ち、隙間時間で社労士の資格勉強にも着手中。

コメントを残す

名前 *
メールアドレス *
サイト

CAPTCHA